1. 接触冷感素材とは?
肌が生地に触れた瞬間、体の熱が生地へ移動し「ひんやり」と感じる現象を接触冷感と呼びます。この冷たさは素材の熱伝導・熱拡散性能によるもので、生地自体が冷たいわけではありません。
2. 代表的な素材タイプ
- 麻(リネン):Q‑max 約 0.35~0.4。熱伝導・吸湿に優れ、シャリ感あり。
- レーヨン:Q‑max 約 0.3~0.35。しなやかで光沢があるが、水に弱い。
- ポリエステル/ポリエチレン:Q‑max 約 0.3~0.4。速乾性ありだが、吸湿性は低め。
- 特殊加工(メントール・鉱物粉末):冷感は強いが、洗濯耐久や肌への刺激に注意。
3. 本当に冷感と判断する方法
- JIS L 1927 に基づく Q‑max 値を確認。数値が高いほど冷たく感じる基準となる。
- 第三者試験機関(例:カケン)による測定結果があると安心。
- ただし冷感はあくまで瞬間的な“触覚”であることを理解して選ぶことが重要です。
4. 歴史の小話
- 1970年代に京都大学・川端季雄氏が KES 評価法を開発し、Q‑max が提案されました。
- 2000年代以降、インナー・寝具分野で広く商品化。
- 近年は作業服・アウトドア・ペット用品などにも応用が広がっています。
5. 活用シーン
- 衣類:インナー、Tシャツ、作業服など。
- 寝具:枕カバー、敷きパッド、ケットなど。
- 雑貨:マスク、アームカバー、インソールなど。
- ペット用品・アウトドアギアでも接触冷感素材の採用が増えています。
6. darkangel の素材活用実例
炎天下でも、まずは「守る」ことから
完全防備UVパーカー(otg1704‑0115)
強い日差しの下では、瞬間冷感と同時に紫外線ブロックが必須。高熱伝導系の糸とUVカット加工を組み合わせ、風が抜ける設計に。UVカット接触冷感通気設計

長時間の“ほどよい快適”は、素材ブレンドで作る
リネンタッチ接触涼感オーバーサイズブラウス & さらとろ涼感ダブルタックワイドパンツ
レーヨンのしっとり感とポリエステルの速乾性をミックス。タックやオーバーサイズなど、パターン面の工夫で通気を確保しています。レーヨン混速乾体型カバー


天然派さんへ:麻の清涼感を、日常仕様に
麻混ワイドパンツ / 麻混カーブパンツ / 麻混スカート
麻特有のシャリ感を活かしつつ、混率や裏地でチクチク感を軽減。立体パターンで肌離れも◎。麻混通気肌離れ



動く人には、汗処理まで“セット”で
冷感 サマーリブニットフレンチ袖トップス + 選べる2タイプ ジョガーパンツ
伸縮性のあるリブ編み&速乾糸で、汗をかいてもすぐドライ。動きやすさと見た目のきちんと感を両立。吸汗速乾ストレッチ


素肌に一番近いところこそ、軽く・やさしく
ブラ紐隠しキャミソール + 極薄ノンワイヤーブラトップ
薄手で通気性の高い素材に接触冷感加工。締め付け感を抑え、夏のインナーの“うんざり”を軽減します。極薄ノンワイヤー接触冷感


「家でも外でも」なリラックスセット
リネンタッチブラウス&ワイドパンツ / リネンマキシフレアスカート&パンツ
放湿性の高い麻調素材に、裏面は乾きやすいメッシュを合わせて“ベタつきゼロ”を目指しました。放湿メッシュ裏


7. 自分に合った素材の選び方
- Q‑max を参考にしつつ、吸湿性、通気性、肌触りとのバランスを重視。
- 使用シーンに応じた選び方:スポーツ向けには速乾性重視、敏感肌なら天然素材を優先。
8. 使用時の注意点
- 冷感は“触覚”の一時的印象であり、継続的な冷却効果ではありません。空調との併用が効果的です。
- 吸湿性の低い素材は蒸れやすく、不快感につながることがあります。
- 洗濯・乾燥条件により冷感性能は低下しやすいため、乾燥機は避け、陰干しや洗濯ネットを活用しましょう。
- 特殊加工素材にはメントールなどの刺激成分が含まれる場合があるため、敏感肌の方は注意が必要です。
9. まとめ
- 接触冷感は Q‑max による「触れた瞬間の冷たさ」であり、体温低下や冷房の代替ではありません。
- 素材選びでは、Q‑max に加えて吸湿性、通気性、使用シーンとの総合判断が大切です。
- darkangel は高性能素材と着心地設計を両立し、「感じる快適さ」を追求しています。